乱歩マニアの方に下手な説明は不要かと思いますが、とにかくすばらしい内容です。江戸川乱歩の「貼雑年譜（はりまぜねんぷ）」の完全復刻版です。「貼雑年譜」とは江戸川乱歩が、自らがもらった手紙、自分の作品の新聞広告の切り抜き、名刺、自分が住んでいる下宿の部屋の間取図、広告、イラスト、写真などなどスクラップブックのように切り貼りして作った自伝的資料集で、これをシミなども含めて完全に復刻してあります。江戸川乱歩が、実に丁寧に整理しながら貼りつけており、それは偏執的といってもよい程の内容ですが、作家の頭の中はこんな様子なんだと分からせてくれる第一級の資料です。職人の手仕事になるため200部限定で発行されたもので、発行時から職人がいなくなるので再出版は能と言われましたが、現在では古本で販売している例も見掛けませんので、新品は希少です。この機会にぜひコレクションに加えられては如何でしょうか。因みにアマゾンでは、598000円で販売されたのを見たことがあります。外装函、内函、上下巻、解説書全て揃っております。購入後、コレクションで大切に保管しておりましたが、今回、撮影の為に初めて白手袋をはめて開いてみました。著者 江戸川乱歩出版社 東京創元社刊行年 平成13年冊数 2冊ISBN 9784488023669江戸川乱歩 貼雑年譜 東京創元社 平成１３年刊発行時価格：300,000円＋税【解説書の一部】「貼雑年譜」(貼雑帳)とは、わが国推理小説界の巨星・江戸川乱歩が、第二次大戦の最中、執筆の注文が途絶えたのを機に、それまでスクラップしていた新聞記事や手紙などを整理し、それに自筆で解説を施し、あるいは新たな図版を付け、丁寧に製本までして搭え上げた偉大な自分史の記録です。大きさは、天地二十九・五センチ、左右四十三・三センチ、厚さは四センチ前後。本文用紙は薄茶色のハトロン紙。ボール紙に母きくの帯を巻いて表紙にした、苦心の手製本です。そして、表書きには「門外不出」とあるが、これが他人に見られることを想定したものであることは歴然としており、たとえば、「序」に続く「参考文書目録」の項のはじめに、次のように記しているのを見ればそれは明らかで・・・＜文字数の関係で以下略＞#江戸川乱歩#貼雑年譜#東京創元社#本#書籍